神奈川vs宮城vs北海道 進学校比較

神奈川と宮城と北海道(札幌圏)の進学校比較を行います。

 

■結論

  • 人口比で、概ね同等の進学実態である(公私総合で)。
  • 細かく比較すると 神奈川>札幌圏>宮城県

 

  • 公立高校のみ比較では、神奈川公立はほかに比べ劣っている
  • 札幌圏>宮城県>神奈川

 

  • しかし、難関私立高校の存在、東京などへの流出などの条件差を考えると、神奈川公立高校が最も不利な条件がそろっている。

 

  • 今回の比較で、「神奈川公立高校が壊滅状態である」という根拠となる事実は発見できなかった。

 

 

 

■環境・条件など

  • 北海道、宮城の共通点
  • 北海道 宮城とも 日本有数の総合大学が立地している。
  • 受験生が、地元国立大学を第1志望としやすい。
  • 公立進学高校が主流
  • 面積が広く、高校は閉鎖された学区とみなすことができる(他県への流出はほぼ考える必要がない)。

 

  人口 面積
北海道 516万人  83,423㎢
札幌都市圏 236万人  3,205㎢
宮城県 233万人  7,282㎢
神奈川県 913万人  2,416㎢
  • 人口比は、北海道2:札幌1:宮城1:神奈川4
  • 北海道は広く実質的な高校学区は1つではないので、札幌都市圏で比較する。
  • 3市県圏で最も面積が広く、農村地帯を多く含む宮城に不利な比較になっている。

 

 

■推計進学率2019-22

難関大進学力%が9.0程度以上の公立高校を集計。

★:同程度の進学実態高校比で、医学部が多いことを示す

難進人数:卒業生数×難進力% ← 東大合格可能性がある高学力生の人数

 

■北海道(札幌圏)5校     難進力%人数 243人 / 人口236万人    
校名 東大
一工
五帝 早慶
私医
筑千
横茶
上基
他国
公立
MA   難進
力%
難進
人数
備考
札幌南 16 21 28 61  67 72 73 95 100 ( 27.6% 87人  
札幌北 8 9 14 54  57 59 60 84 87 ( 17.4% 55人  
◎北嶺 35★ 41 45 62 ★69 64 65 65 67 ( 31.4% 38人 21・22年のみ
札幌西 3 3 5 29  33 37 38 74 81 ( 11.1% 35人  
札幌東 1 1 1 28  29 32 33 73 77 (  8.9% 28人  

公立高校4校 ➡  難進力数205人  

 

宮城県 6校         難進力%人数 202人 / 人口232万人
校名 国医 東大
一工
五帝 早慶
私医
筑千
横茶
上基
他国
公立
MA   難進
力%
難進
人数
備考
仙台二 13★ 17 23 52 ★61 67 68 87 91 ( 24.4% 78人  
仙台一 2  3 4 30  36 41 42 80 86 ( 13.1% 41人 21・22年のみ
仙台三 0  0 1 20  23 29 29 80 86 ( 10.4% 33人 21・22年のみ
仙華中 0  2 4 19  25 28 29 65 72 ( 10.7% 25人 21・22年のみ
宮城一 0  0 0 6  8 9 10 45 51 (  4.6% 13人 21・22年のみ
仙青中 0  2 4 17  20 26 26 62 70 (  9.6% 12人 21・22年のみ

公立高校4校 ➡ 難進力数152人(宮城一加えると165人)

 

■神奈川県 6校(公立進学重点校など) 難進力%人数 297人 / 人口913万人
校名 国医 東大
一工
五帝 早慶
私医
筑千
横茶
上基
他国
公立
MA   難進
力%
難進
人数
備考
翠嵐高 5 16 25 36  54 72 76 83 90 ( 26.2% 92人 県4位
湘南高 4 9 20 30  54 70 73 81 90 ( 21.3% 75人 県8位
柏陽高 1  2 7 13  31 45 49 67 83 ( 12.1% 38人  
厚木高 1  2 6 10  25 37 41 55 78 ( 10.6% 38人  
川和高 0  1 4 6  28 41 46 58 80 ( 9.8% 31人  
YSF 1  2 6 10  17 31 37 60 70 ( 9.9% 23人  

 

■掲載した公立高校

札幌圏 4校  難進力数205人(4倍なら820人)

宮城県 4校  難進力数152人(4倍なら608人)

神奈川 6校  難進力数297人

 

  • 未掲載の神奈川エントリ高校16校の難進力数は241人
  • これを加えても、神奈川公立高校の難進力数は600人に満たない。
  • 公立高校のみの比較では、3県圏で神奈川の公立が最も劣っている。

 

  • しかし、同一「学区内」の私立進学校を加えると、人口比で神奈川の進学実績が最も良い(札幌圏とほぼ同じ?)
  • また3県圏では、神奈川のみ高学力生の県外などへの流出が相当数存在している。
  • 慶応2校や学芸で500人弱(このうち、3割が神奈川県民としても150人)
  • 総合的に判断すると、今回の比較で、神奈川の進学実態が最も優れている。
  • 神奈川公立高校は、3県圏比較で最も劣っているが、私立や東京との競合があり、今回の比較から、神奈川公立高校が壊滅状態であるという説得力のある事実は発見できなかった。

 

■神奈川県 公私22校      難進力%人数 1100人 / 人口913万人
校名 国医 東大
一工
五帝 早慶
私医
筑千
横茶
上基
他国
公立
MA   難進
力%
難進
人数
備考
○聖光 13★ 48 58 61  82 92 95 95 97 ( 52.8% 121人 県2位
翠嵐高 5 16 25 36  54 72 76 83 90 ( 26.2% 92人 県4位
○栄光 11★ 40 55 59  79 88 91 92 95 ( 49.0% 87人 県5位
○浅野 6 21 37 40  67 75 78 82 88 ( 32.7% 86人 県6位
◎法二 0  0 0 0  1 1 1 2 96 ( 14.0% 83人 県7位
湘南高 4 9 20 30  54 70 73 81 90 ( 21.3% 75人 県8位
◎中横 0  0 1 2  7 11 14 18 97 ( 17.2% 61人 県9位
◎桐蔭 1 1 2 2  9 12 16 22 37 ( 4.5% 46人 県10位
○逗開 4★ 6 12 20  37 47 54 64 76 ( 14.4% 39人 県11位
柏陽高 1  2 7 13  31 45 49 67 83 ( 12.1% 38人  
厚木高 1  2 6 10  25 37 41 55 78 ( 10.6% 38人  
●洗足 3  7 14 16  42 51 55 60 74 ( 15.6% 37人  
◎法国 0  0 0 0  1 1 1 2 88 ( 13.2% 37人  
◎桐光 1 2 3 5  13 17 24 34 50 ( 6.3% 37人  
○サレ 3  8 19 26  51 61 67 78 87 ( 19.8% 35人  
●フェ 6★ 11 19 23  46 56 61 66 77 ( 18.8% 34人  
川和高 0  1 4 6  28 41 46 58 80 ( 9.8% 31人  
◎山手 1 1 2 5  16 20 24 34 56 ( 6.0% 31人  
◎桐中 8★ 10 15 16 ★35 42 50 54 66 ( 15.3% 23人  
相模中 4★ 7 13 18  30 41 46 60 75 ( 15.0% 23人  
市南中 2  5 9 12  24 37 40 53 69 ( 11.9% 23人  
YSF 1  2 6 10  17 31 37 60 70 ( 9.9% 23人  
 
■神奈川近郊の難関高校一部(神奈川からの通学も多い)
校名 国医 東大
一工
五帝 早慶
私医
筑千
横茶
上基
他国
公立
MA   難進
力%
難進
人数
備考
○慶応 0  0 0 0  99 99 99 99 99 ( 43.9% 301人 神奈川1位
◎慶藤 0  0 0 0  99 99 99 99 99 ( 43.9% 105人 神奈川3位
△学芸 7★ 17 26 32  55 66 69 75 79 ( 25.4% 82人