まとめ:2つの 基準と指標の違い 

難関大進学力%と神奈川ランキングの違いをまとめます。

 

 

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難関大進学力% と 神奈川ランキング 比較

 難関大学進学力% データ2018-21 (神奈川中心に全国約200校)

 2021年神奈川高校ランキング 実データ2018-21

 基準:2021年度版 神奈川県高校ランキング

 指標:難関大進学力%

 指標:推計進学数

 評価が大きく異なる高校の抽出

 まとめ:2つの 基準と指標の違い 

 

 

 

 

2021年度版 神奈川県高校ランキング(神奈川ランキング)と難関進学力%を

 実データで比較した結果

 

■神奈川ランキングの問題点

■神奈川ランキングはランク区分毎に異なる大学係数を設定

ランクS 東大1 他大学0

ランクA 東京一工五帝1 他大学0 

ランクB 同上   

ランクC 東京一工五帝1 早慶

ランクD 同上

ランクE 同上

ランクF 同上

  • 東大=京一工=五帝=1 ??
  • 東大=早慶=1??
  • このため、進学傾向の異なる高校間の評価で適正でない組み合わせが発生する
  • 東大志向の強い麻布(浪人志向)と浅野(現役志向で一工)で 麻布<浅野

 

  • また下位大学群の優位により、ランク分け劣位を逆転することは不可能

   S高校:東大20% 旧帝一工25%  > A高校:東大19% 旧帝一工40%

   B高校:旧帝一工10% 早慶迄15% > C高校:旧帝一工9% 早慶迄20%

  • 上記の比較の場合、それぞれA高校、C高校を高く評価すべきと考える

 

 

■各高校の上位層20%~5%の結果のみでランク付け
  • 神奈川ランキングは各高校の最上位5~20%のみで評価をしている。
  • 中位層、下位層の状態はランキングに無関係(下位層が壊滅でも無関係)
  • 高校内の、上位層、中位層、下位層の在り方は高校ごとに異なる。

 

 

 

■浪人係数0の影響  (この基準での係数処理)
  • 現役係数1 浪人係数0
  • 東大係数1 旧帝大一工係数1 早慶係数1

       

  • 係数処理による各進学者1名の評価
  • 浪人東大1人   = 0人 = 1×0人
  • 現役旧帝大一工1人= 1人 = 1×1人
  • 現役早慶1人   = 1人 = 1×1人

 

  • 浪人東大1人 < 現役旧帝一工1人 
  • 浪人東大1人 < 現役早慶1人

 

  • 「浪人係数0」は、高校単位の評価において浪人合格を無価値とする
  • 「浪人係数0」は、現浪相関係数の強い大学進学が多い高校に不利な基準となります。

 

■現浪の相関係数 サンプル約200校一都三県+他地域TOP進学校
  • 「浪人合格は予備校の力」「浪人合格は高校の大学進学評価に適さない」という意見があるようです。
  • 各大学の現浪の相関係数を示します。
  • 学群ごとに、相関係数は異なります。

  現浪 相関係数 掲載全国200校

   0.92(0.92):東大      強い正の相関 極めて強い?

   0.89(0.82):旧帝一工    強い正の相関    +医歯+芸大

   0.38(0.32):早慶      弱い正の相関

  ( )は一都三県約120校の相関係数

  • 相関係数は、因果関係を直接示すものではない(擬似相関も在りうる)
  • 「浪人合格は予備校の力」が妥当なら、難関国公立大学の浪人合格は出身高校と無関係を示す統計データがあるはずです。(非進学高校からの浪人帝大合格データ?)

 

■この相関係数を元に、指標:神奈川ランキング2021を評価する
  • 東大合格が多い高校に不利 ← 強い正の相関を示す東大浪人を集計しない
  • 旧帝一工が多い高校に不利 ← 強い正の相関を示す旧帝一工浪人を集計しない
  • 早慶が多い高校に有利   ← 早慶までの浪人は弱い正の相関

 

  • 比較的現浪相関の弱い早慶が多く、現浪相関の強い東大や旧帝一工が少ない高校に有利な基準であると言えます。(だから厚木<緑ヶ丘となる)
  • 公立TOP高校や難関男子高校には、難関国公立を目指す浪人が半数程度の高校があり、この基準は不利。
  • 女子高や一部の私大志向の高校に有利な基準
  • ※一部の特徴のある高校に有利な基準であることが、直ちに有効性を否定するものではない。

 

データ収集と処理の難易度は

神奈川ランキングに対して、難関大進学力%は10倍ほど困難?

 

 

 

■参考
■現浪の相関係数 掲載約200校一都三県+他地域TOP進学校

 0.92(0.92):東大       強い正の相関 (極めて強い?)

 0.82(0.66):京一工+医歯   強い正の相関

 

 0.89(0.75):五帝+芸大    強い正の相関

 0.38(0.32):早慶       弱い正の相関

 

 0.38(0.42):筑千横茶神広   正の相関

 0.28(0.13):上基理      弱い正の相関

 

 0.37(0.26):他国公立     弱い正の相関

 -0.17(-0.10):GMARCH+関関同立 相関がない

    ( )は一都三県約120校の相関係数

 

相関係数が強い:現役と浪人の多寡は同じ傾向にある

相関係数が弱い:現役の多寡と浪人の多寡に相関が弱い(無い)

相関係数が負:現役の多寡と浪人の多寡に逆の関係が有る

 

・国公立大は私大に比べ、正の現浪相関が強いようです。

 

 

GMARCHの現役進学が少ない高校は、同浪人進学が若干多くなりがち(御三家クラスを含む公立TOP校以上と、エントリ校未満の非進学高校)

GMARCHの現役進学が多い高校は、同浪人進学が若干少なくなりがち(女子高やエントリ高校など)

 

■「浪人係数0のデメリトット
  難関私大志向が強い 難関私大志向が弱い

難関国公立志向

  が強い

③若干不利

 該当校ある?

 

 

 

➍不利

 栄光 翠嵐 厚木 柏陽など

 聖光? 浅野? 湘南?

 埼玉・千葉の進学校

 一都三県以外の進学校

難関国公立志向

   が弱い

①有利

 女子高(桜蔭浦和一女のぞく)

 川和 緑ヶ丘 

➁有利でも 不利でもない

 

   掲載していない非進学校

  • 「東大のみを基準」とする場合、強い正の現浪相関があるため、「浪人係数0のデメリトット」は小さくなる。
  • しかし、東大20%前後の高校は少ない。神奈川県内では男子御三家のみに有効な指標です。(2021-22翠嵐も有効?)。

 

  • 私大or国立志向が同じ、現浪志向が同じ高校間比較でも、「浪人係数0のデメリトット」は小さくなる。
  • しかし、同一県内、公立高校間、私立高校間でも、上記の志向は異なる

 

  • 結果的に、「浪人係数0問題」が発生することが多い
  • デメリットの回避方法の一つは、「浪人係数を0より大きくする」こと。
  • 私は合格数計測の基本的な係数は1。特別な理由が無い限り係数1を採用します

 

 

 

 

 

■ 「現役のみ・・・・」の方へ

  • 2021神奈川ランキングに関し掲示板への投稿(一部再編集)を掲載します。
  • 麻布と浅野の進学実績はどちらが上?
  • 厚木、川和、緑ヶ丘のの進学実績はどちらが上?

 

【6761431】 投稿者: 壊滅??  (id:SHDxlIYGX4Q)  投稿日時:2022年 04月 30日 15:52

2018-21平均

■A 旧帝一工現役進学20%以上

■校名 : 東大 京一工★五帝 早慶 筑横千 上理 国公 MAR
03○浅野:❸13 ①27①29 ①50 ①54 ①56 ①60 ①65 
04○麻布:①18 ①27★❸28 ❸38 ❸40 ❸41 ❸42 ❸43 
05○駒東:②16 ❸26★❸28 ➁41 ➁46 ➁48 ➁50 ➁52 

>多くの区分で浅野1位、麻布3位 


■参考■現浪推計進学力%(私大進学部分が推計) 浪人と医学部が加算
■校名:国医 東大 京一工 五帝 早慶 筑横千 上理 国公 MAR(難関進% 難関数)
○浅野:❸06 ❸22 ❸38 ❸42 ➁70 ➁78 ➁81 ➁85 ➁91 (33.9 089人)
○麻布:②07 ➁35 ➁47 ①51 ❸68 ❸74 ❸75 ❸77 ❸78 (42.9 131人)
○駒東:①13 ①37 ①49 ①51 ①77 ①87 ①89 ①90 ①94 (44.1 101人)

 

 

 

 

■C +現役早慶20%以上  ■D 同10%以上 
■校名 : 東大 京一工 五帝★早慶 筑横千 上理 国公 MAR
25川和高△ 00 ②03 ➁04★①24 ①34 ①38 ①47 ①71 
26緑ヶ丘: 00 ❹01 ❹03★➁22 ➁29 ➁34 ③42 ➁66 
27厚木高: 00 ①04 ①06★③19 ➁29 ③32 ➁44 ③64 
37多摩高: 00 ②03 ❹03★❹13 ❹19 ❹23 ❹29 ❹53 

※ 厚木<緑ヶ丘 と評価(教育委員会の評価は 厚木>緑ヶ丘)

 

■参考■現浪推計進学力%2018-21(私大進学部分が推計)浪人と医学部が加算
■校名:国医 東大 京一工 五帝 早慶 筑横千 上理 国公 MAR(難関進% 難関数)
厚木高:01  02 ①06 ①10 ➁24 ➁36 ➁40 ➁55 ➁77 (10.5 037人)
川和高:00  01 ②04 ➁06 ①27 ①40 ①45 ①56 ①81 (09.9 031人)
緑ヶ丘:00  00 ❹01 ❹03 ➁24 ③32 ③37 ③46 ③72 (07.3 020人)
多摩高:00  01 ③03 ③04 ❹15 ❹22 ❹26 ❹39 ❹63 (07.2 020人)

  • 私は、麻布、厚木をそれぞれ上に評価します。
  • 指標:難関大進学力%により判定します(浪人係数1 各大学毎係数)
  • 浪人係数0が適正とするなら、どの様な基準や係数設定で判定するのでしょうか?