神奈川人口補正 一都三県・公立高校シェア比較(東大+0.5京大)
■指標:東大+0.5京大 神奈川人口補正シェアによる 一都三県の公立高校比較
- 一都三県は人口が異なり2倍以上の差がある。
- 学区の制限がある公立高校比較においては、人口補正を行った比較の方が有効。
- 他都県シェアを神奈川と同じ人口に補正して比較。
- 2020年前後の人口 神奈川920万人:東京1400万人:埼玉730万人:千葉630万人
- 人口比 神奈川1.5:東京2.2:埼玉1.2:千葉1.0
■公立高校比較(人口補正シェア)
- 1990年代前半 ①千葉 >②神奈 > 埼玉 > 東京
- 2000年代前半 ①千葉 = 埼玉 > 東京 >➍神奈
- 2010年代前半 埼玉 > 東京 >➌千葉 >➍神奈
- 2020年代前半 東京 > 埼玉 >➌神奈 >➍千葉
- 元スレの開始時、2018年段階(判断データは2010年代前半?)、人口補正シェアでは神奈川が最下位。
- 同時期、千葉公立は減少傾向中であり、2018年前後に両県の人口補正シェアは逆転した。
- 2010年代以降の神奈川、千葉の数値を基に壊滅の基準を検討してみる。
■壊滅仮説 壊滅基準は人口補正シェア40‰未満?(50‰)
- 元スレ主の投稿には「神奈川公立は壊滅」「東京公立は壊滅していない」という認識が示されている。
- さらに行間を、「千葉公立は壊滅していない」と解釈すると、人口補正シェアにおける壊滅基準は次のように考えることができる。
- 2010年代前半、人口補正シェア40‰未満の神奈川公立は壊滅、同40‰前後の千葉公立は壊滅していない。
- 千葉教育委員会は2000年代に、県千葉高校の中高一貫校化が必要と判断した。
- この頃、千葉公立の人口補正シェアは45‰を切り、減少傾向が続いていた
- これらから、公立高校の「人口補正シェア40‰」を壊滅の基準と考える。
- 一方、元スレ主の投稿記載の、神奈川と東京に限定して解釈すると、人口補正シェア40‰弱の神奈川は壊滅状態、同60‰超の東京は壊滅と読み取れる。
- 壊滅基準は人口補正シェア50‰もしくは60‰が適正
- この場合、2010年代以降、殆どの年度。東京以外の3県のはいずれも「壊滅状態」。
■指標:東大+0.5京大 人口補正シェア(4年平均)■(‰)
※現役学年の年毎に神奈川の人口に合わせて人口補正した一都三県全高校に対するシェア
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
4年 | 神公 立高 |
東公 立高 |
埼公 立高 |
千公 立高 |
神奈 高入 |
東京 高入 |
千葉 高入 |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1989 | #N/A | #N/A | #N/A | #N/A | #N/A | #N/A | #N/A | ‰ | |
1990 | #N/A | #N/A | #N/A | #N/A | #N/A | #N/A | #N/A | ‰ | |
1991 | #N/A | #N/A | #N/A | #N/A | #N/A | #N/A | #N/A | ‰ | |
1992 | 〇83 | 〇67 | 〇69 | 〇108 | 〇138 | 〇158 | 〇108 | ‰ | |
1993 | 〇74 | 〇64 | 〇67 | 〇105 | 〇131 | 〇153 | 〇105 | ‰ | |
1994 | 〇67 | 〇58 | 〇64 | 〇99 | 〇123 | 〇143 | 〇100 | ‰ | |
1995 | 〇58 | 〇52 | 〇63 | 〇94 | 〇115 | 〇135 | 〇95 | ‰ | |
1996 | 〇54 | 46 | 〇59 | 〇91 | 〇109 | 〇128 | 〇92 | ‰ | |
1997 | 〇50 | 41 | 〇55 | 〇84 | 〇106 | ▲121 | 〇85 | ‰ | |
1998 | 〇47 | ▲37 | 50 | 〇74 | 〇106 | ▲117 | 〇75 | ‰ | |
1999 | 〇47 | ▲35 | ▲45 | 〇65 | 〇99 | ▲116 | 〇66 | ‰ | |
2000 | 40 | ▲35 | 49 | 〇57 | 〇90 | ▲118 | 〇59 | ‰ | |
2001 | 39 | ▲34 | 45 | 53 | 〇83 | ▲116 | 55 | ‰ | |
4年 | 神公 立高 |
東公 立高 |
埼公 立高 |
千公 立高 |
‰ | 神奈 高入 |
東京 高入 |
千葉 高入 |
‰ |
2002 | 36 | ▲35 | ▲45 | 56 | 〇72 | ▲117 | 58 | ‰ | |
2003 | ▲34 | ▲36 | 45 | 〇56 | 68 | ▲118 | 〇59 | ‰ | |
2004 | 35 | ▲36 | ▲41 | 〇57 | 67 | ▲119 | 〇59 | ‰ | |
2005 | ▲32 | ▲36 | ▲45 | 54 | 63 | ▲120 | 58 | ‰ | |
2006 | ▲32 | ▲38 | ▲43 | 50 | 59 | 122 | 54 | ‰ | |
2007 | ▲32 | 39 | ▲44 | 46 | 56 | 124 | 50 | ‰ | |
2008 | ▲32 | 40 | 48 | 45 | 52 | 125 | 50 | ‰ | |
2009 | 34 | 40 | 53 | 44 | 49 | 125 | 49 | ‰ | |
2010 | 34 | 42 | 〇57 | 43 | 45 | 126 | 48 | ‰ | |
2011 | ▲31 | 42 | 〇58 | 42 | ▲40 | 124 | ▲47 | ‰ | |
2012 | ▲32 | 43 | 〇59 | 42 | ▲38 | 122 | ▲48 | ‰ | |
4年 | 神公 立高 |
東公 立高 |
埼公 立高 |
千公 立高 |
‰ | 神奈 高入 |
東京 高入 |
千葉 高入 |
‰ |
2013 | ▲31 | 47 | 〇57 | 42 | ▲36 | 126 | 48 | ‰ | |
2014 | ▲33 | 49 | 〇57 | ▲42 | ▲38 | 127 | 48 | ‰ | |
2015 | 35 | 50 | 54 | ▲42 | ▲39 | 〇128 | 49 | ‰ | |
2016 | 37 | 〇52 | 49 | ▲39 | ▲40 | 〇131 | ▲47 | ‰ | |
2017 | 39 | 〇52 | 45 | ▲38 | 42 | 〇129 | ▲46 | ‰ | |
2018 | 38 | 〇51 | ▲40 | ▲37 | ▲41 | 〇128 | ▲45 | ‰ | |
2019 | 39 | 〇52 | ▲43 | ▲37 | ▲41 | 〇129 | ▲45 | ‰ | |
2020 | 〇40 | 〇50 | ▲44 | ▲38 | ▲42 | 126 | ▲47 | ‰ | |
2021 | 〇43 | 〇53 | 49 | ▲40 | 44 | 127 | ▲48 | ‰ | |
2022 | 〇46 | 〇56 | 50 | ▲38 | 47 | 〇131 | ▲47 | ‰ | |
4年 | 神公 立高 |
東公立高 |
埼公立高 | 千公 立高 |
神奈高入 | 東京高入 | 千葉高入 | ||
2022小比 | 小1.5 | 小1.6 | 小1.2 | 小1 | 小1.3 | 小1.1 | 小1 | ||
2022大比 | 大0.6 | 大0.8 | 大0.7 | 大0.4 | 大0.3 | 大0.8 | 大0.4 |
※ 2020年秋の人口比は 神奈川1.47:東京2.24:埼玉1.17:千葉1.00
※ 神奈川の人口補正シェアに学芸は加算していない。
※ 2020年頃前後、高入学芸の人口補正シェアは3‰程度
■神奈川と千葉の高入高校比較 高入高校なら 壊滅基準45‰?
- 高入可能な難関国私立高校を加えて壊滅基準を検討してみる。
- 神奈川の高入難関高校は桐蔭(学芸は東京集計)、千葉の高入難関高校は渋幕。
- 2010年代前半の人口補正シェアは、神奈川高入高校が40‰前後、千葉高入高校は45‰以上。
- 高入高校人口補正シェアにおける壊滅基準は、45‰未満? 50‰未満?
- 渋幕・市川と異なり、神奈川の御三家級中学は高校入試を実施していない。
■神奈川と千葉の公立改革の結果 神奈川は成功? 千葉は失敗?
- 両県は異なる改革を行った(数値目標は人口補正シェア45‰超??)
- 神奈川は高校入試の難化や、進学重点校指定の厳格化などの改革を行った。
- 2014年頃から増加傾向に転じ、2022年頃に人口補正シェア46‰を超えた。
- 千葉は、公立TOP校の千葉高校を中高一貫校化した。
- いまだ高入公立高校の人口補正シェアは、40‰未満である。
■神奈川公立と千葉公立 神奈川は高入高校改革を行った
- 神奈川公立高校は1990年以前から、複数の難関国私立中学・高校との競合の経験がある(栄光、フェリスなどの御三家や、通学可能な慶応附属3校など)
- 神奈川は、公立TOP校の中高一貫校化は行わなかった。(湘南や翠嵐)
■神奈川公立と千葉公立 千葉は公立TOP校を中高一貫校化?
- 千葉公立高校は、1990年代前半までは難関国私立中学・高校との競合の経験がなかった(早慶附属なし。渋幕などの台頭前)。
- 渋幕や市川など中高一貫校の台頭に対し、公立TOP校である千葉高校の中高一貫校化という対応を行った。(千葉高校の東大合格数が最重要指標??)
- 中高一貫校化は「県千葉志向」が強い受験生にとって、入試機会が2回に増えることを意味した。
- 「県千葉志向」の中学受験生のうち、県千葉中受験不合格者の一部は、他の中高一貫を併願し進学していったと予測できる。(何パーセントが併願校へ?)
- Q この改革は、公立TOP高である県千葉高校のコアな支持層を、中学受験へ誘導する結果に繋がったのではないか?(検証が必要)
- 他都県は公立TOP校以外を中高一貫校化したため、この問題の影響は、千葉より小さいと考えられる(この差は無視できるほど小さい?)
- 中高一貫校化後、千葉高校(中高合算)の減少傾向はストップした。
- 減少傾向ストップという意味で、改革は県千葉高校に限っては成果を上げた?(千葉高校の数値は、中高一貫校化していない湘南高校と同程度)
- 2022年頃時点で千葉全体の高入公立高校の人口補正シェアは40‰未満であり、増加傾向を示していない。(神奈川は増加傾向となった)
- 「公立王国千葉」は壊滅状態のまま?
■神奈川公立と千葉公立 千葉は難関私立高校が高校受験を行っている
- 御三家クラスが高校受験を行っていない神奈川と違い、千葉は渋幕や市川など難関中高一貫校が高校受験を行っている。
- 千葉は私立難関高校も含め総合的な高校入試行政を行っている?
- しかし、私立難関高校が高校受験から撤退すると、「公立王国千葉」は一層の壊滅状態となる?
- 渋幕、市川は高受験を続けるのだろうか?
■人口補正が適正なのか? 高校受験をする中3人数による補正?
- 一都三県の中高一貫校への進学率は異なる(神奈川15% 東京25% 埼玉7% 千葉10%)
- したがって、公立高校へ進学する可能性がある受験生比は、人口比とは異なる。
- 公立高校の実績の補正としては、高校受験に臨む中学3年生の人数による補正の方が適正である。
- 別途、投稿予定。